2017年11月―徐々に寒さが増してきて、
今年もあと一月を切りました。
色々と慌ただしさも増してくる時期だと思いますが、
皆さま、充実した毎日をお過ごしでしょうか。
私の11月一番のトピックは、
4泊6日の「フィジー視察旅行」です。
前職からの友人が同国でJICA関連のプロジェクトに携わっていて、
上手くタイミングが合ったため実現しました。
結論から言うと、
本当に感動にあふれた4日間(移動で2日取られる為)となりました!
フィジーは四国ぐらいの大きさで、人口は約90万人、
一人当たりGDPは約5,400USドル(日本は約38,900USドル)で
年成長率が6%前後、主な産業は一次産業(特にサトウキビ)と観光という
南太平洋にある小さな国です。
このようにビジネスとしてはまだまだ発展途上で、
そういう意味でも魅力はあるのですが、
私が感動したのはそこではなく、
大自然の絶景、明るくあるがままの人たち、
豊かで心地の良い時間でした。
ご想像いただけるとは思いますが、
フィジーの自然風景は壮大で、
かつ毎日その素晴らしい面影を変化させます。
フィジーに住む人たち(フィジー系とインド系でほぼ半々)は
皆明るくて自然体、目があえば“BULA!(こんにちは)”と
殆どの人が笑顔で声をかけてきます。
時間はゆったりと流れていて、
優しい風に吹かれて遠くの空や海を眺めていることが何とも爽やかで、
心が満たされていく感覚なのです。
過去の後悔も、未来への不安もない、
「今、ここに自分と自然が在る」ことだけを感じている…とでもいいましょうか、
安心感に包まれた何となく懐かしい感じです。
空も海もつながっているのに、
日本にいる自分はいつからこんな感覚を忘れてしまったのだろう―。
このような素晴らしい機会を提案、お世話いただいた友人に、
出張にあたって色々と仕事上のフォローをしてくれたメンバーたちに、
心から感謝申し上げます。この場をかりて御礼申し上げます。
皆さまも機会があればぜひご自身で、フィジーを体感いただきたいと思います。
さて、そんな2017年11月のキーワードは、
豊かさと充実感をもたらしてくれる言葉、
『明鏡止水(めいきょうしすい)』
をお送りします。
『 「明鏡止水」―曇りの無い鏡と澄んだ水面のように、
安らかに落ち着いた心境のこと。
「荘子・徳充符」にある「明鏡」と「止水」の二つの言葉を合わせてできた句。
「明鏡」とは、一点の曇りもない、よく映る鏡のこと。
「止水」とは、流れずに静かにとどまって、澄んだ水面のこと。
安らかで落ち着いた心の状態だからこそ、真に“今、ここ”に集中できる。
自分の本心、周囲の人たちの気持ち、
環境の変化を敏感に感じ取ることができる。
心がざわめき、揺れ動いている状態では
本当に大切なことを見失ってしまう。
目まぐるしく過ぎゆく毎日の中で、
そんな心の状態に陥ってはいまいか。
「明鏡止水」のような心になれる時間を
少しでも持つようにしていこう。
本当の心の声を聴き、真に充実した人生としてゆくために』
皆さんは最近、「豊かで満たされた時間だな…」と
しみじみ感じたことはあるでしょうか?
私は今回のフィジー視察で、
そんな感覚を暫く忘れていたことに気づきました。
日頃の私は、幸せ感や充実感を感じることは多いのですが、
直ぐに先々のこと(やらなければならないこと)が頭に浮かんできてしまい、
次はこれをしてあれをして…といった具合に
未来の段取りばかり考えてしまっていたと感じます。
“今、ここ”に心を向け、味わうことが本当に少ないなぁ…と。
「何もしないこと」が心を穏やかに、そして感じる力を高めてくれるような感覚。
理屈抜きに、それこそ直感でとても大切なことだと感じました。
日本に戻ってもこのような時間を持とうと決めました。
心を静めて自分の本当の気持ち、本質と向き合う時間―
頭では重要だと分かっていたつもりでしたが、
今回は肌感覚として実感しました。
今の自分にとても必要なのだと。
『おだやかな心は問題を解決します。怒りにふるえ、悲しみに打ちひしがれ、
嫉妬に狂った心は、問題をますます混乱させます。
問題の解決は心のおだやかな時にしなさい』
― ジョセフ・マーフィー(アイルランド・作家、宗教家)
『何より大事なのは、人生を楽しむこと。幸せを感じること、それだけです』
― オードリー・ヘプバーン(イギリス・女優)
「明鏡止水」―
あなたの心は今、慌ただしく乱れてはいないだろうか?
やらなければならない仕事、眼前の悩みや問題の解決、周囲からの要求。
それらに真面目に対応していくこと、
それはそれで良いことかもしれないけれど、
本当に大切なことを見失ってはいないだろうか。
それは心からあなたが望む時間なのだろうか。
大きく深呼吸して、何もせず、穏やかにゆったりとした心で
自分と対話する時間を持ってみよう。
今のあなた自身が気づいていない、
本当に大切な何かを感じるかもしれない。 |