2015年もあと数日ですね。皆さま、今年はどんな一年でしたか?
先日、気が置けない友人(同業)と
今年一年を振り返りながらお酒を酌み交わしました。
「今年に手放したもの(こと)、新しく得たもの(始めたこと)は何?」
「今年一番心を揺さぶられた出来事は?」
「今年は総じて何点だった?色に例えると何色?」…などなど。
職業病ですね。研修インストラクターっぽい問いがたくさん出て、
思いのほか考えさせられ、
お酒の席とはいえ大変気づきの多い時間を過ごすことができました。
今年の総括、私の総合満足度は80点、
色は「ややくすんだ青」でした。
事業面の目標は計画以上の結果を得ることができ、
プライベートにおいても想像以上に多くの自由な時間を
取ることができました。
しかし、この状態はこれまでの延長線上における
「想定し得る範囲」に留まっている感覚があり、
大きな成長や変革への動きが
実質的に加速していない焦燥感のような気持ちも感じています。
この年末、自分のやってきたこと(事実)及び
この焦燥感としっかり向き合い、
2016年、最高のスタートを切れるよう準備していこうと思っています。
さて、2015年12月のキーワードは、
年末年始の振り返りに問いかけたい言葉、
『真摯さを育む(しんしさをはぐくむ) 』
をお送りします。
『“真摯”とは、真面目に熱心なこと。
ひたむきに、誠実に事に当るさま、その度合い。
「真」は、「本当・まこと・偽りではない」という意味の文字。
「摯」は、「掴む、手厚い、行届く、誠」という意味の文字。
つまり“真摯さ”とは、
自分の仕事に対して真剣に熱く取り組むこと、
打算や安易な妥協で決断しないこと、
共に働く仲間や友人と表面的ではなく心から相対すること、
厳しい状況にさらされたとしても逃げずに勇気を持って立ち向かうこと、
自分の信念・軸に基づく言動を徹底すること…と
解釈することもできるのではなかろうか。
常に“真摯”であること、そのレベルを高め続けることは難しい。
だからこそ“真摯”であるか自らに問う機会を定期的に持ちたい。
そして、意識して活動し続けたい。
より大きな成果、真の充実感、本質的問題解決―
それらは“真摯”な取り組みからしか得ることができないはずだから』
「真摯」という言葉、難しい言葉ですが、
一度は聴いたり使ったりした方も多いのではないでしょうか。
“マネジメントの父”と呼ばれたP.F.ドラッカーも
リーダーが持つべき最も重要な要素とは、
博学であること・頭が良いこと・礼儀正しことではなく、
「真摯であるかどうかだ」と語っています。
「真摯さ」という切り口で普段の自分を振り返ると、
反省することの多さに気づかされます。
・研修の場面で―受講生のことを真に想えば、
もう一段深いフィードバックが必要だったのでは?
もっと新たなコンテンツやインストラクションにチャレンジすべきだったのでは?
・営業の場面で―その場の対応力に頼るのではなく、
もう少し丁寧に、詳細に準備して臨んだのなら、
もっと顧客にとって価値ある時間になったのでは?
・会議の場面で―もっと真剣に、
前のめりで検討に参加していれば、もっと多くのアイデアを出す
ことができたのでは? 誰かに任せておこう…という依頼心がなかったか?
「まぁ仕方がないか。だって…」そんな自分への言い訳を吹き飛ばし、
より高いレベルを目指して改善、挑戦し続ける自分でありたい
―常に弱い自分との闘いですが、少しずつ取り組んで参ります!
『行動に裏打ちされた現実的な夢追い人であれ。
成功とは、真心を込めた真摯な態度で何かをすることである』
― ブルース・リー(中国武術家・武道家・映画俳優・脚本家)
『うまくいっている組織には、とっつきにくく気難しく、
わがままなくせに、しばしば誰よりも多くの人を育てるボスがいたりする。
そして、好かれている者よりも“尊敬”を集める。
一流の仕事を要求し、自らにも要求する。
基準を高く定め、それを守ることを期待する。
何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。
真摯さよりも知的な能力を評価したりはしない。
このような素質を欠く者は、
いかに愛想がよく、助けになり、
人づきあいがよかろうと、
またいかに有能であって聡明であろうと危険である』
― P.F.ドラッカー(米国の経営学者・社会学者・コンサルタント)
「真摯さを育む」―
やりたいこと・成すべきことがあるのなら、真摯な態度で臨んでいこう。
自分自身と、そして縁あって巡り合う人たちと真摯に向き合っていこう。
目前に現れる困難にも、逃げずに勇気を持って立ち向かおう。
真摯な態度は裏切らない。
どんな結果であれ、大きな学びとこれからの道を示してくれるだろう。 |