はじめに、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」で被災された皆様に、
心よりお見舞い申し上げますと共に、早期の復興に向け、皆様と一緒に私自身も
できる限りのことを実行していくことをここに誓います。
とても言葉ではいい表すことができない、
あまりにも辛く悲しい出来事が起きてしましました。
あれからもう少しで1ヶ月が経とうとしていますが、
その被害の全容は不明であり、福島原発2次災害も含めて恐怖感と不安感が
未だに社会に蔓延している状態です。
しかし、これ以上立ち留まることは許されません。
被災地の復興を1日でも早く進めるためにも、
この国のより良き未来を築いていくためにも、
一人ひとりが一歩でも前に向かって進んでいく必要があります。
では、今、具体的に私たちにできることは何でしょうか?
この暗雲を突き抜け、希望の光を感じるには、今、何が最も重要なのでしょうか?
それは、一人ひとりが、
『元気に、率先躬行(そっせんきゅうこう)で生きる』
ことにつきるのではと考えています。
「率先躬行」とは、
人より先に自分からすすんで実行し、導いていくという意味です。
似た言葉で、「率先垂範」がありますが、
こちらは態度や行動に焦点を当てているのに対し、
「率先躬行」は、態度、行動を含む生き様そのものに焦点を当てる、
より高次の言葉だそうです。
私たちは今回の大震災を通じて、
・人知など自然の前では砂上の楼閣であり、人は生かされている存在である真実
・経済大国、技術立国というイメージは、名実共に過去のものとなりつつあるという真実
・当たり前と思っている便利な暮らしは、一瞬で大混乱へと変貌するという真実
を目の当たりにしました。
そして、「これまでと変わらぬ暮らし」を取り戻すのではなく、
「新たなより良き日本の形=新生日本」を本気で再構築しなければならないことに
気づかされました。
また、このような「マイナスの真実」の一方で、
大災害にも関わらず整然と行動できる日本人の素晴らしい気質や、
国内外からの暖かい祈りと具体的な支援、
「あなたは一人ではない、一緒にがんばろう」という強い想いといった
「プラスの真実」にも出会うことができました。
震災で亡くなられた方々のためにも、
これらの真実を心に刻み、ただの悲しい出来事とせずに、
何としても新生日本を創っていくことが、命ある私たちの使命であると考えます。
その第一歩として、最も重要なこと…、それが、
一人ひとりが「元気に、率先躬行で生きる」こと
つまり…、
こういう時だからこそ、
・
まず自分が元気になって、周囲を勇気づける
・誰かがやってくれる、変えてくれるという「受身の姿勢」を捨てる
・自己を肯定し、他者に共感できる「感性」を磨く
・毎日一つでも、仕事や暮らしをより良くするための具体的な改善行動を起こす
…という考え方、行動に本気でチャレンジする、変わっていくことだと強く思うのです。
歴史を振り返れば、日本にも数多くの大転換期がありました。
その度に、私たちの祖先は考え方、
行動、生活様式を変化させようと努力し、
苦難を乗り越え、今の社会を築いてきました。
今回も、正に「大転換期」です。今度は、私たちが未来を創っていく番です。
そして、今回は、一握りの偉大なリーダーの力によるものではなく、
一人ひとりの心と知恵と行動が結集しなければ、
乗り越えられない「転換」であると思うのです。
「あの震災があったからこそ、
皆が心を1つにして多くの新しいものを生み出すことができ、
こんなにいい国ができたんだね」
と言える未来を、一緒に創っていきましょう!!
“私にできることは小さなこと。でも、それを感謝してできたら、きっと大きなことだ。”
― 星野 富弘
“今自分にできること。頑張ればできそうなこと。
そういうことを積み重ねていかないと、遠くの目標は近づいてこない。”
― イチロー
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