「感じる」とは即ち「動くこと」である。
人は「頭で考えて動く」のではなく、「感じて動く」ものである。

行動なくして、生きている証なし。

つまり、人間の本質は感性（感じる力）であり、
感性が鈍るとは、生きる力を失うことである。

今こそ、感性を呼び覚ませ。

これは、私の恩師である行徳哲夫先生の教えです。
胸の奥深くにグサッと刺さるものがありました。

「感即動」とは、『論語』から出た「感動」という言葉の語源だそうです。
人は感じるから動く、理屈（理性）では動かないことを意味しています。

私は、教育・コンサルティング業界に入って10年になりますが、
これまで1万人以上の方と関わりを持たせていただきました。

その中で、気付きを得て一歩を踏み出せる人とそうでない人がいらっしゃいます。
その違いの根っこにあるのが、この「感動」の有無にある…つまり、
行動を起こせた人の共通する点は「感性」で深く気付いているのだ…ということに、
改めて気付かされました。

私たちはとかく頭で考え、理解できること（＝論理）に囚われがちです。
小さいころからそのような教育を受けてきましたし、ビジネスの世界では
論理的思考力が求められる場面が殆どです。

しかし、どうでしょうか。

このように論理的に物事を考え、導き出した答えに対して、
「よし！やってやろう！」「ワクワクしてきた！早く始めよう！」
という想いが湧いてきますでしょうか？

どちらかと言えば、「〜しなければならない。頑張ろう」的などこか
無理をして自分を突き動かすような感覚ではないかと思います。

頭で考えるてばかりで、自分の心の声は無視して結論を出し、行動する。
この行動はある意味、「無理をした行動」なので、ストレスがたまり、
結局続かず諦める。諦めずに続けられたとしても、無理はし続けるから、
心の余裕がなくなり、自分だけでなく、周囲の人たちも傷つけていく…。

いずれにしても「成果」が出ない、若しくは続かないので、自信を失い、
余計に悩み、考えてしまう…。

このような「負のスパイラル」に入ってしまっている人が
結構多くいるのではないでしょうか？

今、皆さんはどんな気持ちで毎日を過ごしていますか？
最近、いつ心から笑いましたか？　泣きましたか？
最近、感動したことがありましたか？

私はより良い社会、将来を創っていくカギは、
この「感性」を呼び覚ますことにあると確信しています。
（特に閉塞感のある今の日本には絶対に必要！！）

是非皆さんも「自分の心の声（感性）」に耳を傾けてみてください。
本当に自分がワクワクすること、したいこと、自分にとって
大切なことに意識を向け、時間を使うことこそ、
人生を充実したものとし、結果として大きな成果を獲得することができるのです。

「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを
私は本当にやりたいだろうか？」
それに対する答えが“NO”の日が幾日も続いているのなら、
何かを変える必要があるということだ。

―アップル社ＣＥＯ　スティーブ・ジョブズ